欧州の強豪クラブがしのぎを削り、優勝は即ち世界一といっても過言ではないレベルの高い勝負が繰り広げられる大会。
今回はそんな世界最高の大会『チャンピオンズリーグ』について解説していきます。
チャンピオンズリーグとは?
『チャンピオンズリーグ』とは『UEFA(欧州サッカー連盟)』が主催する大会で、欧州最強のクラブを決める大会。
正式名称は『UEFA Champions League』で『CL』または『UCL』と略されます。
参加チームは『UEFA』に加盟する『欧州のクラブ』限定ですが、世界トップレベルの選手や監督が集まることから『チャンピオンズリーグ』はハイレベルな戦いになります。
このことから大会を制することは世界一になることと言っても過言ではありません。
現にクラブチーム世界一を決める大会の『クラブワールドカップ』のほとんどの回で『チャンピオンズリーグ』の優勝チームが世界一になっています。
チャンピオンズリーグに参加する条件
欧州各リーグに『チャンピオンズリーグ出場枠』が与えられており、与えられた枠の数だけそのリーグから『チャンピオンズリーグ』に参加することが出来ます。
クラブが『チャンピオンズリーグ』に出場するには、国内のリーグ戦で上位に入る必要があり、枠が4つ与えられたリーグなら、リーグ戦で上位4位以内に入れば来シーズンの『チャンピオンズリーグ』出場権を得られます。
この『チャンピオンズリーグ出場枠』の数は『UEFAランキング』を元に決められています。
『UEFAランキング』上位のリーグには多くの枠が与えられ、下位のリーグに与えられる枠は少ない、といった具合です。具体的な枠数は下の図を見てください。
また、前シーズンの『チャンピオンズリーグ』の優勝チームと『チャンピオンズリーグ』の下位リーグにあたる『ヨーロッパリーグ』の優勝チームにも出場権が与えられます。
また、1つのリーグから出場は最大5クラブと決まっています。
チャンピオンズリーグ予選
リーグによっては『チャンピオンズリーグ』予選の枠が与えられることがあります。
予選は『チャンピオンズ・パス』と『リーグ・パス』に分かれており、それぞれ勝ち抜くことによって、前者は4チーム、後者は2チームが本戦に進むことが出来ます。
チャンピオンズリーグのフォーマット
『チャンピオンズリーグ』は『9月に開幕』して翌年の『5月に閉幕』します。出場するクラブは国内のリーグ戦と並行して戦うことになります。
開催方式は、出場32クラブを『1グループ4クラブ』の『8グループ』に分け、各グループでホーム&アウェーの総当たり戦を行います。
各グループの1位と2位がグループステージ突破となり、決勝トーナメントに進出します。
決勝トーナメントでは、グループステージを突破した16チームが、ホーム&アウェー方式の『2試合合計のスコア』で勝敗を決めます。
また、第1試合のことを『ファーストレグ(1st Leg)』、第2試合のことを『セカンドレグ(2nd Leg)』、2試合合計スコアのことを『アグリゲートスコア(Aggregate Score)』と言います。
決勝戦に関しては、はあらかじめ決められたスタジアムでの『一発勝負』で開催されます。
2024/25シーズンから新フォーマット
『チャンピオンズリーグ』は『2024/25』シーズンから新しいフォーマットに変更されます。変更点は『出場枠数』と『グループステージ廃止』の2つ。
出場枠数が『32→36』に増加します。増えた枠の内訳は以下の通り。
- UEFAランキング5位のリーグで3位のチーム(現在はリーグ・アンの3位)
- 予選の『チャンピオンズ・パス』を勝ち抜くことによって出場できる枠を『4→5』に増加
- 前シーズンの欧州カップ戦で好成績を収めた2つのリーグに1枠ずつ
『グループステージが廃止』され、出場する『36チーム』がリーグ戦方式で戦います。各クラブは『ホーム4試合』『アウェー4試合』の『計8試合』を行います。
その際の対戦相手に関してはまだ詳細が決まっていませんが、全てのクラブが平等になるように振り分けるそうです。
チャンピオンズリーグの賞金
『チャンピオンズリーグ』に出場することはクラブにとって大きなメリットがあり、その一つとして『莫大な賞金』が挙げられます。大会に参加して得られる賞金は以下の通り。
出場するだけでも、約20億9,000万円の賞金が得られるため『チャンピオンズリーグ』出条権争いはし烈なものとなります。
賞金の最大額は、グループリーグ全勝かつ優勝で得られる『8,245ユーロ(約113憶円)』になります。
また、上記の賞金以外に各国のテレビマーケット規模に応じて分配される『マーケットプール』や、過去の『チャンピオンズリーグ』の成績を基準に分配される『UEFA係数』があります。
ビッグイヤーを永久保持するクラブ
『チャンピオンズリーグ』を優勝したクラブに授与されるトロフィーは、持ち手の部分が大きな耳に見えることから『ビッグイヤー』と呼ばれています。
『ビッグイヤー』は大会毎に返還しますが、大会を『3連覇』もしくは『5回優勝』したクラブは『永久保持』が認められています。
これまでに『永久保持』が認められたクラブは以下の通り。(※前身のチャンピオンズカップ時代を含みます)
- レアルマドリード 5連覇 3連覇 14回優勝
- バイエルン 3連覇 6回優勝
- アヤックス 3連覇
- ACミラン 7回優勝
- バルセロナ 5回優勝
優勝したことはある?日本人選手のチャンピオンズリーグの成績
残念ながら『チャンピオンズリーグ』で優勝した日本人選手はまだいません。
最も優勝に近づいたのは『バイエルン』に所属していた『宇佐美貴史』と『リヴァプール』に所属している『南野拓実』。
『宇佐美貴史』は『2011/12シーズン』に『南野拓実』は『2021/22シーズン』の決勝でベンチ入りしましたが、主力ではなかったため出番は無く、チームも敗れ準優勝に終わりました。
スタメンクラスで最も良い成績を残したのが『内田篤人』。『シャルケ』に所属していた『内田篤人』は『2010/2011シーズン』にスペインの『バレンシア』や、昨シーズン王者の『インテル』を破り準決勝まで勝ち進みました。