サッカーの大会の形式には『リーグ戦』や『カップ戦』がありますが、これらの違いをご存知でしょうか?
今回は『リーグ戦』と『カップ戦』の違いを解説していきます。
リーグ戦とは?
リーグ戦の開催方式
『リーグ戦』では参加チームが1つのグループで『ホーム・アンド・アウェー』での『2回戦総当たり』で戦い順位を決定します。
『ホーム・アンド・アウェー』とは自身の『ホーム』と相手の『ホーム』で一回ずつ対戦する事で、『2回戦総当り』とは全てのチームが2回ずつ対戦するということです。
全てのチームがホームとアウェーで一回ずつ対戦することと、試合数が同じになるため公平性があります。
また、中にはグループが2つ以上あるリーグや、3回戦の総当りで開催しているリーグがあります。
リーグ戦の順位決定法
『リーグ戦』には負けたらそこで終了、何回勝ったら優勝というものはなく、全チームが同じ数の試合を行い順位を付けます。その際用いるのが『勝ち点』です。
『勝ち点』は試合に『勝利すると3点』、『引き分けると1点』、『負けると0点』が与えられ、全ての試合が終了した時点で『勝ち点』が多い順に順位を決定します。
『勝ち点』が同じになった場合はリーグごとに取り扱いが異なりますが、『得失点』が大きい順や『直接対決の結果』によって順位を決定することが多いです。
『得失点』とはチームの『総得点』から『総失点』を引いたもので、『直接対決の結果』とは勝ち点で並んだチーム同士の対決の結果です。
リーグ戦の昇格と降格
殆どのリーグでは、順位により下位のリーグに『降格』したり、上位のリーグに『昇格』する構造になっています。日本だとJ1からJ2への降格や、J2からJ1への昇格があります。
また、最上位のリーグ(日本だとJ1)で高い順位になると国際大会への出場権が与えられることがあります。
リーグ戦の重要度
『リーグ戦』は多くのチームにとって重要です。順位が悪ければ降格してしまいますし、2部以下のリーグにいるなら昇格を逃してしまうかもしれません。また賞金は『リーグ戦』の方が良いことが多いです。
そのため『リーグ戦』を優先し、主力を休ませるために『カップ戦』にはサブメンバー中心で挑むということは珍しくありません。
リーグ戦の試合数
『ホーム・アンド・アウェー』で『2回戦総当たり』が採用されているリーグで、『20チーム』が参加している場合、1チームあたりの試合数は『38試合』になります。
『カップ戦』は多くても『15試合』で、『リーグ戦』の試合数と比べて半分ほどになります。
リーグ戦まとめ
『リーグ戦』の特徴をまとめると以下の通りになります。
- 総当たり戦で順位を決める
- 昇格や降格がある
- 重要度が高い
- 試合数が多い
カップ戦とは?
カップ戦の種類
『カップ戦』は大きく分けて以下の3つがあります。
- スーパーカップ
- リーグカップ
- オープンカップ
スーパーカップとは
『スーパーカップ』とは2つの大会の王者が対戦する試合です。多くの場合は昨シーズンの『カップ戦王者』と『リーグ戦王者』が戦いますが、異なる2つの『カップ戦王者』が対戦することもあります。
また、『カップ戦』と『リーグ戦』の開幕前に開催されることが多いため、シーズンの前哨戦として位置づけられます。
リーグカップとオープンカップ
『リーグカップ』と『オープンカップ』はだいたい同じですが、出場できるチームが異なります。
『リーグカップ』はプロチームのみ参加することがますが、『オープンカップ』ではプロチームとアマチュアチームの両方が参加できます
日本の場合『リーグカップ』は『Jリーグカップ』、『オープンカップ』は『天皇杯』が該当します。
カップ戦の醍醐味
プロチームは『リーグ戦』を優先し『カップ戦』にはサブメンバー中心で挑むことも少なくありません。
そのため、下位カテゴリーのチームが上位カテゴリーのチームを破る、アマチュアチームがプロチームを破るなどの『番狂わせ』が起こることは珍しくなく、『カップ戦』の醍醐味といえます。
カップ戦の開催方式
『カップ戦』の開催方式の1つとして1回戦~決勝までを負けたら敗退の『トーナメント方式』で行うシンプルなものがあります。
『カップ戦』のもうひとつの開催方式として『グループステージ』と『ノックアウトステージ』に分けて行うものがあります。
参加チームをいくつかのグループに分け、各グループで総当たりを行います。これが『グループステージ』です。
『グループステージ』を突破したチーム(殆どの場合、1位と2位)が『ノックアウトステージ』に進出します。『ノックアウトステージ』は『トーナメント方式』と同じです。
また、『グループステージ』は『グループリーグ』、『ノックアウトステージ』は『決勝トーナメント』とも呼ばれます。
この方式は国際大会で採用されることが多く、ワールドカップでも採用されています。
カップ戦の試合数
『カップ戦』は試合数が少なく、多くても『15試合』程度です。ですがこれは勝ち残った場合で、1試合目で敗退する可能性もあります。
また、『カップ戦』によっては1試合で勝負を決める方式と、2試合を合計した得点で勝負を決める方式があります。
後者は、1試合目を『ファーストレグ』、2試合目を『セカンドレグ』、2試合を合計した得点を『アグリゲートスコア』といいます。
欧州最強クラブを決める大会の『チャンピオンズリーグ』では『ノックアウトステージ』から2試合で勝負を決める方式が採用されています。
カップ戦の特徴
『カップ戦』の特徴をまとめると以下の通りになります。
- 番狂わせが起きやすい
- 色んな種類がある
- 試合数が少ない
リーグ戦とカップ戦違いまとめ
『リーグ戦』と『カップ戦』の違いは以下の通りになります。
リーグ戦
- 総当たり戦で順位を決める
- 昇格や降格がある
- 重要度が高い
- 試合数が多い
カップ戦
- 番狂わせが起きやすい
- 重要度が低い
- 試合数が少ない
リーグ戦とカップ戦の違いが分かっていただけたら幸いです。