オリンピックサッカーとワールドカップの違い

オリンピックサッカーとワールドカップの違い

各国の代表チームが世界一の座を争う『ワールドカップ』。同じく各国の代表チームがメダルを掛けて戦う『オリンピックサッカー』。この2つの違いについて知っていますか?

どちらも世界規模の大会ですが、レギュレーションが異なります。今回は『ワールドカップ』と『オリンピックサッカー』の違いについて解説していきます。

 

スポンサーリンク

オリンピックのサッカーは23歳以下の選手だけ

U23

『ワールドカップ』と『オリンピックのサッカー』の大きな違いとして『年齢制限』が挙げられます。

『ワールドカップ』は年齢制限がなく10代でも40代でも出場できるのに対して『オリンピックのサッカー』では『オーバーエイジ枠』の選手を除き『23歳以下』の選手しか出場することが出来ません。

『オーバーエイジ枠』とは『23歳以上』の選手を『最大3人』までチームに加えることの出来る枠のことです。

この枠は必ず『23歳以上』の選手である必要はなく、『23歳以下』の選手を加えても問題ありません。また、『23歳以下』の代表のことを『U-23代表』と言います。

 

オリンピックサッカーはなぜ23歳以下なのか

ではなぜ『オリンピックのサッカー』では『23歳以下』の選手しか出られないのでしょうか?

それは『FIFA』が『ワールドカップ』を世界最高の大会にするためです。

『ワールドカップ』を威厳のある世界で最もレベルの高い代表チームの大会という地位を守りたいため、トップレベルの選手を『オリンピックサッカー』に出したく無い『FIFA』。

それに対し、多くの集客の見込めるサッカーにトップレベルの選手を出場させたい『IOC』。

この両者が譲歩する形で『23歳以下』の選手に『オーバーエイジ枠』選手を加えたチームを出場させることになりました。

つまり『オリンピックサッカー』に『23歳以下』の選手しか出られないのは『FIFA』と『IOC』の利害関係が理由という訳です。

 

スポンサーリンク

ワールドカップとオリンピックサッカーは規模が違う

オリンピックサッカーとワールドカップの規模の違い

『ワールドカップ』と『オリンピックサッカー』は規模が異なります。

『ワールドカップ』には32チームが出場するのに対し『オリンピックサッカー』は16チームの出場となっています。

また、『ワールドカップ』の経済規模は、サッカー以外も含めた『オリンピック全体』よりも大きいです。

 

ワールドカップとオリンピックのサッカーの優勝賞金は大きな差

『ワールドカップ』の優勝賞金は、2018年大会で『約42億円』となりました。

グループリーグで敗退した場合でも『約8億円』支払われ、最低でも『約8億円』が手に入りました。

『オリンピックサッカー』は各オリンピック協会からの報奨金が授与されます。日本の場合は、『金500万』『銀200万』『銅100万』です。

 

欧州では重要度が低い

EU旗

欧州諸国では欧州選手権と時期が被るため、注目度や重要度は低いものです。

欧州勢が力を入れていないこともあり、1992年のバルセロナオリンピックでスペインが優勝して以降、7大会連続で欧州以外の代表チームが優勝しています。以下は1992年以降の優勝チーム。

オリンピックサッカー優勝国

このように、欧州勢が1回、アフリカ勢が2回、南米勢が4回、北中米勢が1回優勝しています。

『ワールドカップ』ではアフリカや北中米の代表チームが優勝したことは無く、南米勢は2002年大会以来優勝していません。この点も『ワールドカップ』とは違う要素と言えます。

 

オリンピックは選手招集の強制力がない

代表招集

年齢制限の無い代表チームを『A代表』と言い、『A代表』同士の公式試合のことを『国際Aマッチ』と言います。

この『国際Aマッチ』では、代表選手の所属するクラブに対して『強制的に』選手を招集する権利があり、クラブ側が選手の招集を拒否したとしても認められません。招集される選手も理由なく拒否することは出来ません。

ワールドカップ』の試合は全て『国際Aマッチ』になるので、『強制的に』選手を招集することが出来ます。

これに対して『オリンピックサッカー』は『国際Aマッチ』にはならず選手招集の強制力は無く、クラブ側は招集を拒否することが出来ます。

 

スペイン代表は選手招集の強制力がある

『オリンピックサッカー』には選手招集の強制力がありませんが、『スペイン代表』においては異なります。

スペインのクラブはスペイン国内の法律で、『オリンピックサッカー』に選手を派遣する義務があります。

そのため『スペイン代表』は1992年大会~2020年大会の間に3回決勝に進出しており、これは欧州のチームで最多です(ポーランド1回、ドイツ1回)。

 

オリンピックサッカーの男子と女子の違い

男子と女子の違い

基本的にどちらも同じですが、女子の場合は年齢制限がありません。そのため『女子ワールドカップ』と同等の重要度とされています。

男子の『ワールドカップ』は『オリンピック』が開催する2年前に開催しますが、『女子ワールドカップ』は『オリンピック』の1年前に開催します。

そのため男子では『ワールドカップ』が1つのサイクルの区切りであることが多いのに対して、女子は『オリンピック』までが1つの区切りであることが多いです。

まとめ

今回は『ワールドカップ』と『オリンピックサッカー』の違いについて解説しましたが、いかがだったでしょうか?

『ワールドカップ』と『オリンピックサッカー』どちらも世界的な大会ですが、年齢制限や選手招集の強制力、参加チームなどの違いがありました。また女子では『ワールドカップ』と同等の位置づけでした。

タイトルとURLをコピーしました