『エレベータークラブ』という言葉をご存知でしょうか?
『エレベータークラブ』とは昇格してもすぐ降格する、降格してもすぐ昇格する、など昇格と降格を繰り返すクラブを比喩した言葉です。イギリスではヨーヨークラブと呼ばれます。
昇格や降格の上下動を繰り返す様子が、エレベーターやヨーヨーに例えられている訳ですね。
今回はそんな『エレベータークラブ』の中から、直近20シーズン(2012~2022)で、1部リーグと2部リーグを行き来しているクラブをランキング形式で紹介していきます。
イングランドのエレベータークラブ
- 1部リーグ:プレミアリーグ
- 2部リーグ:チャンピオンシップ
1位 ノリッジ・シティ 昇降格:10回
『ノリッジ・シティ』は『1994/95シーズン』にも降格しており、通算で5回の降格、6回の昇格をしています。この昇格回数と降格回数はどちらも『プレミアリーグ』の最多記録です。
最近はよりエレベータークラブとしての傾向が強く、『2018/19シーズン』から4シーズン連続で昇格と降格を繰り返しています。
2位 ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン 昇降格:9回
『ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン』は『2010/11シーズン~2016/17』までは7シーズン連続で残留に成功していましたが、『2017/18シーズン』に降格してしまいました。
2シーズン後に昇格しますが、わずか1シーズンで降格してしまいました。
3位 フラム 昇降格:8回
『フラム』は『2001/02シーズン』に初めて『プレミアリーグ』に昇格すると『2013/14シーズン』に降格するまでの13シーズンを1部で戦っていました。
『2017/18シーズン』から5シーズン連続で昇降格を繰り返しています。
イタリアのエレベータークラブ
- 1部リーグ:セリエA
- 2部リーグ:セリエB
1位 レッチェ 昇降格:9回
『レッチェ』の昇降格回数は通算で15回と典型的な『エレベータークラブ』です。
『2011/12シーズン』は18位で終え『セリエB』に降格するはずでしたが、昨シーズンのバーリ戦で八百長に関わったことが判明し、3部への降格処分となりました。
『2017/18シーズン』から3シーズン連続で昇格し、8シーズンぶりに『セリエA』に復帰しますが、1シーズンで『セリエB』に降格しました。
2位 エンポリ 昇降格:8回
『エンポリ』は通算13回の昇降格を繰り返していますが、昇格後1シーズンで降格したのは『2018/19シーズン』のみ、降格後1シーズンで昇格したのが『2004/05シーズンと2017/18シーズン』のみとなっています。
『セリエA』に数シーズン残留、『セリエB』に数シーズン残留を繰り返しているクラブです。
3位 リヴォルノ 昇降格:6回
『2003/04シーズン』から6回の昇降格を繰り返していますが、『2015/16シーズン』に3部に降格、2シーズンかけて『セリエB』に復帰するも、2シーズン後に降格しました。
『2020/21シーズン』は経営破綻のため5部に降格させられましたが、1シーズンで昇格し現在は4部に在籍しています。
スペインのエレベータークラブ
- 1部リーグ:ラ・リーガ
- 2部リーグ:セグンダ
1位 バジャドリード 昇降格:8回
『バジャドリード』は通算昇降格数は18回と典型的なエレベータークラブです。
『1948/49シーズン』にラ・リーガに初昇格し、『1980/81シーズン』からは長らく1部を主戦場としていましたが、『2003/04シーズン』以降は『エレベータークラブ』として傾向が顕著に現れており、『2003/04シーズン』以降の昇降格数は8回となっています。
1位 レバンテ 昇降格:8回
初めて『ラ・リーガ』に昇格したのは『1963/64シーズン』、1シーズン目は残留しますが、2シーズン目に降格しました。
再び『ラ・リーガ』の舞台に戻ったのは、40シーズン後の『2004/05シーズン』。その後は8回の昇降格を繰り返すも、『ラ・リーガ』を主戦場にしています。
3位 ラージョ 昇降格:6回
『』して以降、『ラ・リーガ』と『セグンダ』を行ったり来たりしていましたが『2004/05シーズン』に3部に降格してしまいました。『2008/09シーズン』に『セグンダ』に復帰すると、『2011/12シーズン』に『ラ・リーガ』に昇格したました。
ドイツのエレベータークラブ
- 1部リーグ:ブンデスリーガ
- 2部リーグ:2.ブンデスリーガ
1位 ケルン 昇降格:9回
1963年に開幕した『ブンデスリーガ』の初代王者であり、『1977/78シーズン』にも優勝している『ケルン』ですが、『1997/98シーズン』に初めて降格して以降は昇格と降格を繰り返しています。
2位 ニュルンベルク 昇降格:7回
『ニュルンベルク』は『ブンデスリーガ』開幕時から参加していますが、最も長く1部に在籍したのが『1985/86~1993/94』の9シーズン。通算の降格回数は9回で『ブンデスリーガ』で最も多い数字です。
また、『2014/15シーズン』以降は、1シーズンを除いて『2.ブンデスリーガ』に在籍しており、2部が主戦場になりつつあります。
3位 ビーレフェルト 昇降格:5回
『ビーレフェルト』が2部に降格した回数は通算8回で、『ニュルンベルク』の9回に次ぐ回数です。
『2008/09シーズン』を最後に2部や3部に在籍していましたが、『2020/21シーズン』に12シーズンぶりに『ブンデスリーガ』リーグ昇格しました。
3位 フライブルク 昇降格:5回
『フライブルク』は『1993/94シーズン』以降『ブンデスリーガ』と『2.ブンデスリーガ』を行き来していましたが、『2009/10シーズン』以降では1シーズンを除き『ブンデスリーガ』に在籍しています。
3位 フランクフルト 昇降格:5回
『フランクフルト』は『1995/96シーズン~2011/12シーズン』にかけて『ブンデスリーガ』と『2.ブンデスリーガ』で昇降格を繰り返してしました。
ですが『2012/13シーズン』以降は『ブンデスリーガ』に留まり続けており、『2021/22』には『ヨーロッパリーグ』で優勝を果たしました。
まとめ
今回はサッカーのエレベータークラブについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
エレベータークラブは降格の回数が多いですが、そのぶん昇格の回数も多いです。降格してなかなか昇格できないクラブもあるなかで、昇格できる力があるのはリスペクトに値すると思います。